2011年08月03日
○夏の日に
夏の日の昼下がり
図書館で好きな詩集を探した
窓際の木の椅子に腰かけて
夕暮れになるまで
空が薄紅色から紫色になって
世界が海の底に沈んでいく
青く深い空
紺碧の空に浮かぶ生まれたての三日月と一番星
永遠に逢えない運命の恋人たち
空気に溶けこむ刹那
ふとよぎる歌
あなたと口ずさむ
遠い日の約束
瞼とじればいつもあなたは笑ってる
あなたはよく笑ってくれたからあなたの怒った顔を私は知らない
星に語りかけながら夏の日は足早に去っていく
後悔なんて無力で
時が経てば経つほど思い知らされる
あなたの孤独や辛い気持ちが苦さを増してく
真実は今もまだ深い霧の森
思い出す夏の日に
並んで歩いたあの時
あなたの背中
なんだか消えそうなくらい遠かったね
だってあなたはずっと遠くを見つめていた
自分の運命をきっと心のどこかで決めていたから
星になった人
あなたと最後に会った夏の日を私は一生忘れない
Posted by Blue Moon☆ at 00:28│Comments(0)